ビール
現代の日本人にとって一番身近な存在とも言えるのがビールでしょう。やはり、お酒の場で一番最初に飲みたいのはビールという方は多いのではないでしょうか。
「ビールがカクテルに?」と感じる方もきっといると思いますが、ビールをベースにしたカクテルもたくさん存在します。
ビールの原料は国によって様々なのですが、基本的には大麦麦芽を使います。原料を糖化させ、ろ過した汁にホップを加えて煮沸し、それを冷却して不純物を取り除きます。それに酵母を加えてアルコールと炭酸ガスに分解し、貯蔵タンクで発酵、熟成します。それを瓶や缶に詰めたものを出荷します。
ビールには、製造工程による2種類の分類があります。
【上面発酵タイプ】
酵母を15〜25の温度で発酵させると、酵母が上面に浮いて来るため上面発酵と呼ばれます。香りや味が濃いのが特徴です。
【下面発酵タイプ】
酵母を5〜10度の低温で発酵させると、酵母が下の方に沈んでいくため下面発酵と呼ばれます。 まろやかで飲みやすいのが特徴です。
ビールを使ったカクテル
シャンディー・ガフ
イギリスで生まれたビール・ベースの定番カクテルです。
ビールとジンジャー・エールを使います。2つの炭酸飲料を使うことでキレのあるのどごしが特徴です。ジンジャー・エールの甘味があるのでビールが苦手という方にもおすすめのカクテルです。
レッド・アイ
レッド・アイとは直訳すると「赤い目」という意味になります。お酒を飲みすぎて目が充血している様子を表しています。
ビール、トマト・ジュースを使います。トマト・ジュースで割ることにより、二日酔いにも優しいカクテルです。
ビア・スプリッツァー
「弾ける」という意味のスプリッツァー。
ビール、白ワインを使います。白ワインの爽やかな酸味と果実味がビールとの意外なマッチングを味わわせてくれます。
日本酒、焼酎
日本のお酒の代表格である日本酒と焼酎。この二つのお酒も、カクテルのベースとしてしばしば使われます。
日本酒は、米、米麹、水を原料とした醸造酒です。
純米系、本醸造系、普通酒に分類されます。純米酒系は米と米麹のみを原料とし、本醸造系は規定量内の醸造酒を使ったものです。
焼酎は、芋や麦などの穀類から作られる蒸留酒です。
蒸留の方法によって連続式蒸留焼酎(かつて甲類焼酎と呼ばれていたもの)と単式蒸留焼酎(かつての乙類焼酎)に分けられます。連続式蒸留焼酎は比較的クセはなく飲みやすいのが特徴で、単式蒸留焼酎は原料の風味が残るため、個性的な味わいのものが多いのが特徴的です。
日本酒、焼酎を使ったカクテル
サムライ・ロック
当初は「サケ・サムライ」と呼ばれていたものが、いつの頃からかこの名称で呼ばれるようになりました。日本酒、カット・ライムを使います。ライムを加えることで、日本酒の独特な香りが和らぎ日本酒の苦手な方にも飲みやすくなっています。
撫子(なでしこ)
撫子の花を思わせる美しい見た目が特徴のカクテル。
日本酒、卵白、グレナデン・シロップ、レモン・ジュース、シュガー・シロップを使います。酸味がありさっぱりした味わいです。
ラスト・サムライ
「最後のサムライ」というインパクトのあるネーミング。
米焼酎、チェリー・ブランデー、ライム・ジュース、マラスキーノ・チェリー、ライム・ピールを使います。米焼酎はクセが少なく、柑橘系のすっきりとした味わいを楽しめます。
村雨(むらさめ)
「村雨」とは、強く降ってすぐに止む雨のことです。
麦焼酎、ドランブイ、レモン・ジュースを使います。村雨のような衝撃的な美味しさを表したカクテル名です。
まとめ
若い方はビールに苦手なイメージを持つ方も多くなりましたが、カクテルにすると苦味が緩和されとても飲みやすくなります。特にシャンディー・ガフは女性に好まれるビール・カクテルです。
また日本酒、焼酎もカクテルにすることで味の変化を楽しむことができます。日本人ならではのカクテルの楽しみ方を存分に味わってみましょう。
Lesson4確認問題
ここからLesson4の確認問題が行えます。復習して知識を定着させましょう。




