Lesson3-5 テイスティングをしてみよう②

Lesson3-4では、テイスティングの「外観」について学習しました。外観の次は「香り」のテイスティングについて学習していきます。

「香り」を観察しよう

ワインを楽しむ上で、香りはとても重要な要素です。

 Africa Studio/Shutterstock.com

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香りを観察するには

まず、テイスティングで香りをかぐとなると、グラスを回しながら香りをかぐイメージがあるでしょう。しかし、最初は極力グラスを回さず、静かに2~3秒ほど香りをかぎます。
この時にワインの大まかな香りを確認できます。

次に、グラスの底面をテーブルにつけたままの状態でゆっくり回します。このグラスを回す動作を「スワリング」といいます。スワリングをすることにより、ワインが空気に触れて閉じ込められていた香りが蒸発し、香りが強くなります。ワインの熟成度や作られた環境によって漂ってくる香りは様々です。

どんな香りがする?

若いワインですと、原料となる果実や花の香りが強くなります。発酵すると、白ワインならはちみつやナッツの香りが、赤ワインならきのこや紅茶のような香りがします。これ以外にも、様々な香りが混在しているのでテイスティングの際はできるだけ多くの香りの要素を見つけてみてください。

しかし、あまり長時間かぎすぎると嗅覚が麻痺してしまいます。適度に間隔を置きながらテイスティングをしましょう。

より複雑な香りのするワインは高品質なワインを見極める一つの基準となります。

 

「味わい」をみてみよう

最後に、味わいをテイスティングしましょう。

flashgun/Shutterstock.com

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味わいをみるには

最初は一気に飲まずに、ほんの少しだけ口に含んでください。口に含んだら、舌の上で転がし、舌全体に馴染ませるようなイメージで、じっくりワインの味を観察します。

ワインの味わい4つの要素

ワインの味わいは、4つの要素で決まります。甘み酸味渋み苦味です。

「甘み」は、一般的には赤ワインにはほぼ感じられないとされています。ロゼや白ワインには甘口~辛口が存在します。甘みは4つの要素で一番分かりやすい味覚です。

「酸味」の違いは、白ワインだとわかりやすいでしょう。酸味が弱いものはマイルドで飲みやすく、酸味の強いものは酸っぱく感じます。果物全般で共通なのですが、寒い土地で育つと酸味が強く、暖かい土地で育つと酸味が弱くなります。

「渋み」は、赤ワインは強く、白ワインにはほとんどありません。渋みや苦味は葡萄の果皮に含まれるタンニンからくるものなので、若いワインほど渋み、苦味が強くなります。

「苦味」は、渋みとほぼ一体に感じます。適度にあれば心地よさを生みます。

そのほかにも、ワインのボリューム感を表す「ボディ」や果実味の味わいの深さを表す「凝縮感」も併せてテイスティングしましょう。上質なワインほど口に含んだ後の「余韻」を長く感じることができます。

 

以上がテイスティングの概要となります。

レストランなどでワインのテイスティングをした時に、異臭などをワインに異変を感じたらすぐにウェイターに言ってワインを変えてもらいましょう。

ちなみに、異臭などではなく単純に好みでは無かったという理由ではオーダーをキャンセルできないので注意が必要です。

 

まとめ

テイスティングを覚えると、より自分のワインの好みが明確になります。まずは難しく考えず、自宅で好きなワインをテイスティングしてみましょう。
カクテルを作る際にも、自分の好みの品種のワインを使えるようになり、より自分の好みのカクテルに近づけることができます。

 

Lesson3確認問題

ここからLesson3の確認問題が行えます。復習して知識を定着させましょう。