テイスティングとは、「ワインの様子を見る」ことです。
主なチェックポイントは、「外観」「香り」「味わい」の3つです。難しそうに思えるテイスティングですが、レストランなどでワインを注文した際に、自身でテイスティングしてワインの状態を確認することがあるので、覚えておけばスマートな大人の対応ができます。
テイスティングも、難しいと思われがちですが、知識さえあれば誰にでもできますので、まずは挑戦してみましょう。もちろん、経験を積めば積むほどより正確なテイスティングが可能です。
まずは「外観」から
外観でチェックすべきポイントは、色調、輝き、透明度、粘度です。チェックする際は、真っ白なナプキンなどを敷くとより正確なテイスティングができます。
色調
赤ワインの場合には、色の濃淡に注目します。より色が濃ければ濃いほど渋み成分であるタンニンや色素成分であるアントシアニンが多く含まれた上質ワインの証拠です。
若いうちは紫がかっており、熟成してくると赤みが淡くなりレンガ色になります。温暖な地で育った赤ワインは赤の濃さと深みが強く、グラスの向こう側が見通し辛くなります。
白ワインの場合には、若いうちは色が薄く透明に近くて、熟成すると少し黄色がかってきます。涼しい土地で育った白ワインは淡い色を、温暖な地で育ったものは黄色みが強い傾向があります。
輝きと透明度
フルボディタイプのものですと少し透明度が落ちるので、透明度の低いものは重めの味わいのものが多いということになります。
もう一点、ワインの液面に注目してください。ワインの液面に輝きと透明度があれば、そのワインは清潔な環境下で製造されたことを示しています。不透明だったり不純物が見えたら雑味やクリアさが損なわれていると予想することができます。
粘度
粘度を見る際は、ワイングラスを軽く回します。そうすると、ワインのしずくがグラスの内壁に残って落ちるのを観察できます。そのしずくのことをワイン用語で「涙」や「脚」と言います。しずくに厚みがあり、ゆっくりと流れ落ちる場合には粘度が高いと判断できます。粘度が高いワインは、アルコール分やエキスを豊富に含んでおり、良質なワインであることがわかります。
スパークリングワインの場合
スパークリングワインのテイスティングをする時に、外観を見る際に上記で解説したことにプラスしてもう1点見て欲しいポイントがあります。
それは「気泡」です。泡の細かさに注目してください。泡のきめが細かければ細かいほど飲み口のやさしい上質なスパークリングワインということになります。
まとめ
テイスティングをするときは、まずは外観・視覚から入ってみましょう。
ポイントは「色調」「輝き」「透明度」「粘度」。これらを観察すると、ワインの育ってきた環境や味わいの予想ができます。

