Lesson3-2 産地で選ぶワイン

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ワインは産地ごとに味わいが異なり、ワインを選ぶ際に重要な情報となります。中でも、ボルドーとブルゴーニュはフランスを代表する産地です。一概にボルドーとブルゴーニュと言っても広くてタイプも様々です。そこで、ボルドーとブルゴーニュ全域を示すAOCボルドーとAOCブルゴーニュと呼ばれるワインと、今人気が高まっているチリ産ワインをまずは学習しましょう。

 

AOC制度

フランスワインには「AOC制度」というものが存在します。

AOCとはAppellation d’Origine Controleeの略で、日本語に訳すと「原産地統制呼称」になります。この制度について簡単に説明すると、品質の維持の為、このワインが特定の産地にて定められた規定に則って生産されたことを証明するための制度です。

AOCで認められているワインにはラベルに表記がされているのでぜひワインを購入する際はチェックしてみてください。迷った時はAOCのワインを買えばとりあえずは品質に間違いはないとも言えます。

 

【AOCボルドー】

ボルドーのワイン畑/gumbao/Shutterstock.com

ボルドーのぶどう畑/gumbao/Shutterstock.com

ボルドーワインの基本形とも言われ、初心者でもボルドーワインの特徴をつかみながら楽しめます。

ワインのラベルに「アペラシオン・ボルドー・コントローレ(Appellation Bordeaux Controlee)」と表示されているものがAOCボルドーです。「アペラシオン」と「コントローレ」の間に表記されているものが産地になります。

また、「アペラシオン・○○○・コントローレ」の「○○○」の表記がメドッグだったりマルゴーだったりと、ボルドー以外のものがあります。これは、ボルドー地方の更に限定された地域で生産されたことを意味します。このように地域の幅が限定されていくにつれて値段も上がり、高級になっていきます。

ボルドーの赤ワインで主要となる品種は「カベルネ・ソーヴィニョン」です。この品種の特徴は、どっしりとした味わい。ボルドーでは、このカベルネ・ソーヴィニョンを中心に、別品種の葡萄をブレンドするのが主流です。「メルロ」というまろやかさが特徴の品種をブレンドされたボルドーは、重厚でしなやかな味わいになります。

ボルドーの白ワインは、「ソーヴィニョン・ブラン」と「セミヨン」のブレンドがメインの品種になります。ソーヴィニョン・ブランの鮮やかな香りとセミヨンのまろやかな厚みが特徴です。

 

【AOCブルゴーニュ】

Massimo Santi/Shutterstock.com

ブルゴーニュのぶどう畑/Massimo Santi/Shutterstock.com

AOCボルドーのワインは比較的お手ごろな価格で手に入ります。それに対してAOCブルゴーニュはボルドーに比べるとやや値段が高くなります。

さきほどご紹介したボルドーは2種類以上の品種をブレンドするのが主流ですが、ブルゴーニュの場合は、単一品種のみで作られることが多いのが特徴です。

ブルゴーニュの赤ワインで主に使用される品種は「ピノ・ノワール」です。イチゴのような香りとすっきりした酸味が特徴的で、軽めな口当たりになっています。

ブルゴーニュの白ワインは、「シャルドネ」が主流です。ワインを飲んだことがある方なら「シャルドネ」という言葉を1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。熟成してくるとナッツやバターの香りがし、まろやかな味わいになります。

 

【チリ産のワイン】

今注目を集めているチリ産ワインですが、最大の魅力はお手軽に入手できる点です。

日本とチリは、FTAという自由貿易協定を結んでいるので関税が課せられません。さらに、チリは土地と人件費もやすいためお手ごろな価格でパフォーマンスの高いワインが楽しめます。ボルドーで使用されているカベルネ・ソーヴィニョンもチリ産なら単一品種で楽しめますので、違いを飲み比べてみるのも楽しみ方のひとつです。

品種別に味を確かめたいときにも、チリ産ワインはお勧めです。

 

まとめ

ワインは産地や品種ごとに特徴が異なります。それぞれの特徴を理解しながら自分の好みを発見し、カクテル作りにも生かしていきましょう。