Lesson7−2 氷の種類と用途

カクテルにおける重要な要素の一つとして、「氷」の存在は欠かせません。カクテルごとに使っている氷の大きさや形が異なり、カクテルでは使用する氷が様々で、カクテルの見栄えにも影響してきます

ここでは氷の種類、作り方、使い方などを学習していきましょう。

 

ランプ・オブ・アイス

leungchopan/Shutterstock.com

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オン・ザ・ロックス・タイルによく使われる大きくて硬い氷です。握りこぶしより少し小さめな大きさです。溶けにくく、長時間冷たいお酒を楽しめます

一般的には砕いて作るので凸凹のあるものが多いですが、稀に丸い球体のものが市販されていることがあります。バーなどでオン・ザ・ロッック・スタイルのカクテルを注文したときに球体のランプ・オブ・アイスが使われていることがありますが、これはバーテンダーが手作りで丸くしたものです。

 

クラックド・アイス

El Nariz/Shutterstock.com

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直径3~4cmほどの大きさで、アイス・ピックで割って作ります。カクテル作りに欠かせない基本の氷です。

 

キューブド・アイス

Yeko Photo Studio/Shutterstock.com

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大きさは3cm角ほどで、クラックド・アイスと同様カクテル作りに頻繁に登場してくる氷です。家庭用や業務用の製氷機で作られる氷はたいていキューブド・アイスと同じ大きさ、形です。シェーカーやミキシンググラスに入れて使用します

 

クラッシュド・アイス

Africa Studio/Shutterstock.com

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クラックド・アイスを乾いたふきんに包み、上からアイスピックで細かい粒状になるまで砕いて作ります。カクテルによく馴染み、感覚としては粗めのかき氷のような感じです。清涼感を演出したい時などに使います

 

ホームカクテルでの氷の扱い

家でカクテルを作る際は、家庭の冷凍庫で製氷した氷を使うよりも、市販されている氷を使うほうが望ましいでしょう

その理由として、「香り」と「溶けやすさ」があります。

家庭で製氷すると、どうしても冷凍庫に染み付いた臭いが氷に反映されてしまいます。ましてや、水道水で作った氷では塩素や様々な雑味、香りの影響を免れません。

カクテルは、香りによって味わいが大きく左右される繊細なドリンクですので、使用する氷にもこだわってみましょう。

また、家庭で製氷すると氷に気泡が入ってしまい、柔らかく溶けやすい氷になってしまいます。そのためカクテル作りに適した氷とは言い難いのです。

 

もし、家庭で製氷した氷を使用するならば、次の点に注意してください。

  • 水道水は使わない(ミネラルウォーターを使用する)
  • 使う前に氷の表面を水で洗い流す

水道水で製氷してしまうと、氷自体にカルキ臭が付着してしまいます。どうしても水道水を使いたいのであれば、一度沸騰させたものを使用しましょう。

また、使う前に氷の表面を洗い流すのは、表面に付着したほこりを流す目的と、氷についた冷凍庫の臭いを落とす為です。

 

まとめ

カクテルの副材料として氷はとても重要なポジションを担っています。それぞれのカクテルの見栄えの雰囲気を決めるのも、カクテルにおける氷の役割でもあります。

ホームカクテルでも、まずは氷にこだわってみましょう。